はる なみ みらい

雑音のない音の感じ。技術のみらいを考えたい

ゲームの文化

昔よりも、女子がゲームやるの普通になったよね、ってはなし。

ゲームのメインがスマホに移行したこともあるけど、大体2000年以降の世代には、ゲームは男子のもの、みたいな先入観がないのかもしれない。

でも、未だに、ゲーム好きの女子っていう存在を、まだしっかり受け止められていないのですね。

特に、Youtubeでゲーム配信している女子を見ると、商業的目的からそういうキャラクターを演じさせられてるんじゃないか、明確に商業的目的でなくても、そういうキャラを演じるということを本能的に感じてやってるんじゃないか、そんなことを疑ってしまうのですね。

ひと昔前に腐女子文化がその衝撃とともに一般に知れ渡り、未だにキャラクター造形に利用されておりますが、彼女らのゲームへの情熱、情熱というよりむしろ帰属意識といったものは疑いようがないのですが、そうじゃない女子のゲーム好きの実態はどうなのか、というのをちゃんと知りたいと思うのですね。

ちょっと検索してみると、アメリカのESAの統計が出てました。ゲーム人口の46%が女性と書いてました。

www.theesa.com

日本の統計として、ちょっと古いですが以下のページでは、女性率が42%とのことでした。

www.4gamer.net
日米、ともスマホゲームの普及のおかげで、女性のゲーム人口が増えていることは明らかな事実なようです。
ただ、米国の統計では、女性の主にやるゲームはカジュアルゲーム(パズルとか?)という感じで、まだまだ差があるように見えます。

とはいえ、ゲーム人口の半分近くが女性であり、男性もカジュアルゲームはやるのですから、本気にゲームをやる女性が増えている、というのは事実として認識してよいように思えますね。
(というわけで、ゲーム好きを公言するのは本心だと信じることにします)

理屈で考えれば、ゲームが面白いのは、遊びの中で人が得られる満足や興奮を最大化させる仕組みが組み込まれており、遊びを始めるのに必要となるものもほとんどない、という遊びを純粋化させた形態であることが大きいと思います。女性がゲームを始めるのに抵抗がなくなれば普及していくのは当然、というものです。

この事実を前提にして、面白いと思う議論として2つ挙げたいです。
①ゲームという共通の遊びが、これからの時代の男女間のコミュニケーションのツールとして一般化するのか
 今でも、ポケモンGOとか、もう男女関係なくなっているゲームありますので、コミュニケーションのきっかけとして機能しちゃってますけど、主に大人世代ですね。

www.4gamer.net
 子供向けゲームだと、男の子・女の子らしいゲームが好まれるのかもしれませんが、一方で、親と一緒に遊ぶのも今どきですので、親が気にしなければ子供も男女差に気にしなくなるのかもしれません。次はそのあたりを調べてみたいかも。
 たぶん、ディープなゲームだとすると、やはりその人の好きなコンテンツとかの影響を受けてくるし、一部性的な表現が入ってくることもあるので、男女分かれるんでしょうね。

②ユーザーの世界に合わせて、制作者の世界も男女比率が半々に近づいていくのか
 スマホゲームの世界は、ストーリーデザインとか、マーケティングとの比率が上がってますので、そういう分野では女性率がある程度あると思うのですが、デベロッパーとして統計を取ると、女性率は20%程度だそうです。
 ゲームに限らずプログラミングに興味ある女性が少ないというのはよく言われますが、その影響が完全に出てしまっているように見えます。
 

www.statista.com 
 一方で、女性のゲーム人口が増えてきたのが最近で、その世代がまだ開発者になっていない、というのはありますので、その点から少しづつ変わっていくのかと思います。普通に考えて、ユーザーが増えればその中の一定数は、作ることに興味を持つはずで、開発者養成の仕組みでは男女差はありませんので、増えないほうがおかしいのです。
 もしかしたら、ゲームに関する仕事に興味を持つ女性が増えれば、IT業界全体の女性率も上がっていくのではないか、なんて期待もしてしまいます。
 ゲームとは別に、そもそも日本でのプロジェクトリーダーや管理職に女性が少ない、という問題はありますので、それは別途克服していただかないといけないのかとは思いますが。


そんなわけで、この記事の結論は、こんな感じです。
・女性がゲーム好きを公言するのは、本心と信じて問題ない
・女性のゲーム人口が増えたことで、ディープなゲームを除き、ゲームコンテンツ自体の共通化が進む。
・ゲーム開発者については、女性率が圧倒的に少ないが、ゲーム人口が増えたので、その世代の一部が開発者になってくれる可能性があり、改善は見込まれる。また、女性ゲーム人口の増加がIT業界全体の女性比率向上にもつながるかもしれない。

まあ、個人的にはイベント自粛で家でこもってゲームしかできない状況は早く終わってほしいのですが。